悔しい転職を成功させたいという方の相談に乗っていたときの話です。

このクライアントさんは人当たりが良く、一見とても自信があるように見えるので、どこに行っても初めは上手く職場に馴染めるのですが、

だんだんと人間関係が上手くいかなくなるというパターンを持っていました。

というのも、入社したばかりの頃は新人として特別扱いされているのでいいのですが、仕事に慣れてきて他の人と同じ舞台に上がり特別扱いされなくなると、

一番になりたい、一目置かれる存在になりたいという
負けず嫌いな性格が顔を出してくるそうです。

そうすると、徐々に先輩や同僚から敬遠されるようになり、
ついには働きにくい環境になってしまって
幾度も転職を繰り返しているのでした。

本人いわく実際に仕事の覚えも早く、能力も高いので、
それを正当に評価して、できる社員（自分）の
働きやすい環境を作らない上司に問題があると考えていて、

自分の特徴を理解したうえで伸び伸びと
働かせてくれる会社に入社するために、
自己PRがぎっしりと書かれた履歴書を持って
私のところに転職成功のための相談に来られたのです。

その履歴書には、いかに自分が負けず嫌いな性格であるか、
他人よりもどのように優れているか、
というようなことが強調して書かれていました。

もちろん、どのようなタイプの社員を求めているのかは
企業それぞれの考え方がありますが、
もし私の会社にこのような履歴書を持った方が
面接に来られたら間違いなくお断りするでしょう。

入社後、人間関係に問題が起こることが明白だからです。

この方は、自分が働きにくいのは上司のせいだと言っていましたが、
間違いなく「負けず嫌いな性格」が問題を起こしています。

ところで、負けず嫌いはいいことなのではないか、
という意見もあると思います。

人に負けると悔しいという気持ちがあるから、
もっと頑張れる、自分を高められる、
そういう効果がありそうですよね。

しかし、負けず嫌いと純粋な向上心とはまったくの別物です。

負けず嫌いはバトルステージの特徴

負けず嫌いの人というのは、
常に自分と他人を比較しています。

そして、人より優れていると思えば優越感を感じ、
人より劣っている場合は劣等感に悩まされます。

なぜ人と比較するかというと、
自分の中に絶対的な自信を感じられないからです。

そのため、誰かに勝つことで
自信を手に入れようとしているのです。

そもそも自分に自信がなく、
人と比較して劣っていれば劣等感に苛まされるので、
どうにかして人を自分より下に見ようとします。

その気持ちは、相手のあら探しをしたり、
素直に相手を認めることができず、
見下すような態度として表面に現れます。

たしかに負けず嫌いの人は努力家ではありますが、
それは他人を負かすために発揮されるエネルギーなのです。

このような状態では他人と信頼関係を築いたり、
協力を期待することは難しいでしょう。

上記のような負けず嫌いの人のパターンは、
６つのLife Stageではバトルステージの
パターンに当てはまります。

バトルステージでは、自分に自信が持てないからこそ、
表面的には自信ありげに振る舞ったり、
自分の成果を強調して認めてもらおうとします。

一番になれば、特別な存在になれば、
自分に自信が持てると信じているのです。

しかし、他人の評価をあてにしていては、
いつまでたっても本当の自信は得られず、
他人と比較し競争し続ける人生になってしまいます。

人の評価に関係なく、
自分の中に揺るぎない自信を感じるためには、
バトルステージのパターンから抜け出す必要があるのです。

他人の基準ではなく、自分の基準で向上できる自己成長ステージ

一方、純粋な向上心で自分を高め続けられるステージもあります。

それは、自己成長ステージです。

自己成長ステージで生きる人は、
まず前提として自分に対する自信と愛情があります。

だから、人にどう思われるかとか、人の評価に関係なく、
自分の基準で向上することができます。

誰かを基準にして誰かに勝つためではなく、
自分にとって更に大好きな自分になるために努力するのです。

自分のことが大好きで信頼している人間は
非常に安定しています。

本物の揺るぎない自信を持っているので、
威張る必要も自慢する必要もなく、
ありのままの自然体でいられます。

他人のことも、自分と同じように
好意的な目で見ることができます。

だから、人からも愛され信頼されるのです。

Life Stageが変わればほとんどの問題が解決する！

私ならこういう人間と一緒に仕事がしたいと思います。

大切な生徒さんやクライアントさんに
敵対心ではなく愛情で接してほしいですし、
社員が信頼し合える職場にしたいからです。

冒頭のクライアントさんが
本当の意味で転職を成功させるためには、
自分自身のステージを変えることが最優先です。

今のままの状態で転職をしても必ず同じ状況に陥るでしょうし、
ステージを変えることができれば
今の職場を辞める理由がなくなる可能性が非常に高いです。

ステージが変われば、必ず人間関係が変わります。

無意識の世界観が変わるので、
人と接することの動機やコミュニケーション方法が
まったく違うものに変わるからです。

何らかの問題が起きて環境を変えたいと思う時は、
まず初めに自分自身のLife Stageを見直すことを
お勧めします。

自分のステージが変わることで問題が解決し、
転職や離婚をする必要がなくなった人が
大勢いらっしゃいます。

６つのLife Stageについて知りたい方は、
Life Stageメソッド学習テキストをご覧ください。

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