ハートコミュニケーションが苦手、会話が苦手だからと、コミュニケーションがいらない仕事を探すという人がいます。

もちろん、人と接することが好きな人は接客業やチームで協力しながら進める仕事で充実感が得られやすいですし、

一人で考え事をしたり作業をするのが好きな人は
接客業では喜びを見出しにくいのは事実です。

これは、「自分の能力が発揮しやすい分野を選ぶ」
という意味では有効な考え方です。



ですが、コミュニケーションが苦手だから、
人と会話したくないから、という「苦手を避ける」考え方で
コミュニケーションがいらない職業を探しても
職場に行く苦痛はそれほど変わらないでしょう。

その理由は2つあります。



1つ目の理由は、
「何か(恐怖や不安など)を避けるために行動する」とき、
私たちはその目的が達成できても
喜びや幸福感など非常にポジティブな感情は
感じにくいからです。

私たちは「何かを望んで行動する」ことによってのみ
喜びや幸福感を得られます。

望んで行動しているつもりでも
実は「避けるために」行動しているということが多々あり、
このテーマについては書くと長くなるので
また別の記事でお伝えすることにします。



そして2つ目の理由は、
たとえ他人とのコミュニケーションが
一切いらない仕事が手に入ったとしても、
自分自身とのコミュニケーションは依然として
続けなければならないということです。

コミュニケーションと言うとき、
つい他人との関係だけを考えてしまいがちですが
私たちは常に自分自身ともコミュニケーションをとっています。

そして、自分とのコミュニケーションが上手くいっていない人ほど
他人とのコミュニケーションも苦手と感じているのです。





<コミュニケーションの3つのレベル>

レベル1.相手の感情に責任を負う

レベル2.人は人、自分は自分

レベル3.自分と相手を同じだけ思いやり尊重する

 





前回までの記事で、

レベル1.相手の感情に責任を負うについては
「仕事もつらい・・」コミュニケーション苦手を徹底解剖【レベル1】で、

レベル2.人は人、自分は自分については
「仕事もつらい・・」コミュニケーション苦手を徹底解剖【レベル2】

ご紹介してきました。

今日は、レベル3のコミュニケーション方法について
お伝えします。



なぜコミュニケーションをとる必要があるのか?


まず、なぜコミュニケーションをとるのかについて
考えていきたいと思います。

おなかが空いたとき、
「おなかが空いたな。何か食べよう」
と思います。

実際に口に出しているか、
頭の中で思うだけなのかにかかわらず、
これは自分への言葉がけです。
(自分とのコミュニケーション)

このコミュニケーションの目的は、
空腹を満たすことです。

「おなかが空いたな。何か食べよう」と思わなければ
食事という行動に移ることもないわけですから。



コミュニケーションをとるときには、
必ず何らかの目的があります。

私たちはどんな些細なことであっても
望みを満たすためにコミュニケーションを
おこなっているのです。

他人への挨拶にしても
なぜ「こんにちは」と言うのかと聞かれたら、
相手とより良い関係を築きたいという望みや、
自分が心地よくいられる環境を作りたいなどという
望みを発見できるのではないでしょうか?



実現したい望みがなければ
コミュニケーションは必要ありません。

私たちは自分の欲求を満たすために
コミュニケーションしているということを
覚えておいてください。




コミュニケーションを成功させる2つの要素


そこでわかってくるのは、
コミュニケーションを成功させるために必要な
2つの要素があるということです。

  1. 自分の目的(欲求)を自覚すること
  2. 目的が達成されやすい伝え方




1については、ほとんどの人は

自分が何を意図して生きているかを自覚していない
本当は何が欲しいかを明確にしていない

というところが問題になってきます。

自分の望みを知らずに生きていると、
自分の人生の主導権を握ることができず
受動的で反応的な生き方になって
被害者意識が芽生えやすくなります。



2については、前回と前々回の記事を
引き合いに出すと分かりやすいのですが、

【レベル1.相手の感情に責任を負う】を紹介した
「仕事もつらい・・」コミュニケーション苦手を徹底解剖【レベル1】

この記事を読んでもらえればわかるとおり、
このレベルでのコミュニケーションをしていると
相手と対等な関係を築くことが難しく
相手に自分の望みを尊重してもらいにくくなります。

また、自分を責める傾向が強く、頭の中では
自分を励ます言葉がけよりも
自分を落ち込ませる言葉がけをしている割合が
圧倒的に多いので、自分とのコミュニケーションが
上手くいっているとは言えません。



【レベル2.人は人、自分は自分】を紹介した
「仕事もつらい・・」コミュニケーション苦手を徹底解剖【レベル2】

この記事では、自分の欲求を通すために相手を犠牲する
コミュニケーション方法について書きました。

相手を犠牲にするやり方をしていながら
あなたの望みを満たすために相手に協力してもらうことは
不可能に近いです。

権威のある人間(上司、親、先生)などが下の人間に対して
このコミュニケーション方法を使うことが非常に多いですが、
例外なく相手に「怒り、復讐心」という感情を抱かせますので
より良い関係を築くことは難しくなります。



そこで、【レベル3.自分と相手を同じだけ思いやり尊重する】

このコミュニケーション方法が必要になってきます。

このレベルでは、相手のご機嫌を伺うのでもなく、
自分の言い分を強要するのでもなく、
相手の欲求や感情に共感を示したうえで
自分の望みを相手に伝えます。

コミュニケーションには目的があると書きましたが、
それはあなただけのことではなく
相手にも相手なりの目的(欲求)があります。

それに理解を示して尊重しない限りは
あなたが相手に理解され尊重される可能性は低くなります。



前回と前々回の記事で登場したご夫婦は、
奥さんがレベル2のコミュニケーション、
旦那さんがレベル1のコミュニケーションをおこなっていました。

そこで、お二人にレベル3のコミュニケーションで
話し合いをしてもらいました。



まずは相手が本当は何を必要としていたのかを
聞き出して共感する。

(相手と同じ意見になる必要はありません)

これだけで、お互いに相手を思いやる気持ちが
出てきたのが感じられます。

今までは自分の欲求が満たされないことばかりに目を向けて
落ち込んだり怒ったりしていたのが、
相手の欲求を先に理解してあげようとすることで
ネガティブな感情は激減するのです。




相手がしっかり理解されたと感じられたら、
自分の望みを伝えます。

この順序を踏むと驚くほど相手が自分に対して
思いやりを持って接してくれる
ようになります

コミュニケーションによって、望みが実現される
確率が格段に高くなります

相反する欲求を持っていて両方が満たされるのが
不可能と思われる場合でも、
一緒に第3案を考えられる関係性を築くことができるのです。



「自分が満たされること」ばかり考えるのではなく
日常的に「相手が望んでいることは何なのだろう」と考え
理解と思いやりを持って人に接することができるようになると、
あなたも相手に尊重されるようになります。

コミュニケーションが苦手と感じるのは、
コミュニケーションをとっても自分の欲求が
満たされないという経験が重なって、
欲求が満たされないとネガティブな感情が発生するため

コミュニケーション = ネガティブな感情を感じるもの

という信念ができあがっているにすぎません。



しかし、もともとはコミュニケーションは
あなたの望みを実現するためのツールなのです。

レベル3のコミュニケーションをおこなうことで
あなたの望みは人の協力を得てどんどん叶っていきますので
コミュニケーションをとるほどポジティブな感情を感じられます。

コミュニケーション = ポジティブな感情を感じるもの

という信念に変わっていきます。



レベル3のコミュニケーションは、6つのLife Stageでは
バリアステージ・バトルステージを抜けた
上位4つのステージで使われます。

自分自身とのコミュニケーションにおいても
自分を思いやり大切にできるので
自信が強くなり、より望みを実現させる
パワーの強いステージです。

コミュニケーション方法によってステージを変え、
望みの実現力をアップさせるには
Life Stageについて学習してみてください。

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